雇用関係の助成金の目的は、労働者の職業を安定させるために、失業の予防、雇用機会の増大、雇用状態の是正、労働者の能力開発等を図ることにあります。 そのため、新規事業に関する人材の雇用、障がい者の雇用、人材の育成などが一般的な助成金の対象です。
しかし、近年では、創業や就業規則の変更(定年の延長・廃止や介護・育児休暇制度の充実など)を対象とした、社会情勢を反映した助成金が増えています。
社会情勢に応じて、助成金も変化するものです。新しい助成金ができたり、廃止されたり、助成金の内容や条件等はたびたび変化するので、日々アンテナを張っておくことが重要です。
<助成金の変更例>
2008~2009年:世界的な景気の急落に端を発する景気の急落により、『雇用調整助成金』の活用が製造業を中心に広まる。度重なる受給要件の変更がなされる。
雇用関係の助成金は、ほぼ全ての企業に対して加入が義務付けられている雇用保険の一部が主な財源です。雇用保険に加入していれば、助成金の受給対象となります。
雇用保険に加入していないと、助成金の受給対象外となってしまいますので、注意が必要です。また、雇用保険に加入していても、保険料の滞納があると助成金が受給できないケースがありますので、この点についても注意が必要です。
雇用関係の助成金は、受給条件に該当すれば、高い確率でもらうことが出来るものです。しかし、雇用する前に申請することが必要な助成金もあります。そのため、人を雇用する前に、予め助成金の受給条件について知っておくことが、雇用関係の助成金をもらう上で大切になってきます。
先ほども述べましたが、雇用関係の助成金は社会情勢によって、内容や受給するための条件が変わることがあります。「知り合いの会社が、新しく人を雇って助成金をもらったと聞いた。自分の会社も人を雇うので、助成金を申請しよう」と考えても、既に内容や条件等が変わっており、助成金がもらえない、というケースもあります。ですから、雇用関係の助成金をもらうためには、最新情報を入手しておくことが非常に大切です。